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一次創作ブログ

【MOBSTERS】放蕩息子の話

マイエルと弟分のベニー、事務所にて。
 
 
 
 
マイエル
「お前、親はどうしてる?」
 
ベニー
「……はぁ?」
 
 
 
ベニー
「なんだよ、急に」
 
マイエル
「いや、明日そういう日だなと思って。帰るのか?」
 
ベニー
「ははっ、んなわけねぇだろ。
カタギの二親ぶん殴った挙句、極貧の家から金ふんだくってこの世界に入ったんだぜ、俺。
そんな放蕩息子が今更どんなツラ下げて故郷に帰れんだよ」
 
マイエル
「……」
 
 
 
ベニー
「第一あのカタブツの兄貴が許さねぇって」
 
マイエル
「あぁ。そういえばお前兄がいたんだったな。確か医者をやってる」
 
ベニー
「そ。優秀で実直で親孝行な兄貴がな。兄貴は親の自慢だ、俺と違って」
 
 
 
マイエル
「……なぁ、ベニー」
 
ベニー
「いいんだ。親には兄貴がいるし、俺にも“兄貴”はいるから」
 
 
 
マイエル
「―――…」
 
ベニー
「―――…なんだよ…」
 
 
 
マイエル
「来年は行ってやれよ。孫の顔見せに」
 
 
 


 
お粗末様でしたm(__)m
明日は母の日だなぁと思ったのと、聖書の「放蕩息子のたとえ話」読んでて描きたくなった雑談です。
 
 
ベニーは仲間内では一番年下なのでここでは末っ子末っ子と呼んでいますが、
家では五人兄弟の二番目で次男だった、と思います。
 
ベニーの家はギャング界では珍しく彼以外の家族は全員カタギの人だったみたいですね。
 
 
書く前は父の日の方がいいかな~と思ったのですが、
アメリカで父の日が正式に記念日になったのが1970年代に入ってからだったので
舞台の1929年に合わせて母の日をネタに書かせていただきました^^
 
 
いつの間にか増えていたこの【MOBSTERS】小説2書庫ですが、
ここでは本編の流れには直接関係のないキャラ同士の雑談やお話なんかを気軽に書いていこうと思っています!
 
と、いうわけで新書庫もどうぞよろしくお願いします////