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一次創作ブログ

【MOBSTERS】プロローグ Part2【0.5部】



 

 
 
「…もうやめとけよ。こんなガキんちょ大勢でイジメて楽しいのかお前ら」
「なんだと!?このイタリア人めでけぇ口叩きやがって!このユダヤのガキとデキてんのかよ!」
「おいおい気色の悪いことほざくんじゃねぇよ」
 
奴が俺の腕を振り払い、顎をくいとあげて仲間に合図を送ると
取り巻きの連中が俺を取り囲んで一斉に襲いかかってきやがった。
 
 
言ってなかったが、俺はこう見えても相当ケンカの腕は立つ方だ。
身体の線こそ細いんだが、自慢の長身と手足の力を活かしてこの荒れ狂う街で10年以上過ごしてきた。
 
もともと必要のない暴力ってのは嫌いだ。
だが強くなきゃこの街では…この国では生きていけなかったのさ。
 
 
周囲にはいつの間にすっかり野次馬が集まってきていて、俺はいい見世物になっちまってた。
これでも人目についたり目立ったりするのは好きじゃないってのに…。
 
アイルランド人の取り巻きを蹴散らしてやると、奴はとうとうキレやがった。
「この野郎!!いい加減にくたばりやがれ!!」
アイルランド人の野郎はナイフを腰だめに構えて力いっぱい俺に突っ込んできた。
 
「くっ!」
バランスを崩した俺は奴に押し倒される形で地面に倒れこんでしまい、そのままもみ合いになった。
 
その時
「うぐっ!?」と奴の呻き声が聞こえた。
奴は俺の上から転げ落ちるように地面に倒れた。
 
俺は一瞬呆気にとられたが、冷静に奴の身体と自分の手を見てすぐに状況を理解した。
 
 
倒れていた俺は上体を起こした。
野郎の胸にはさっきまで奴が握っていたはずのナイフが突き刺さっており、
俺の手は奴の血と思われる赤い液体にまみれていた。
 
「しまった…!」
激しいもみ合いの末に俺はアイルランド人を刺してしまっていたんだ。
さすがの俺も驚いて焦って飛び上がるように立ちあがった。
 
「くそっ、こんなつもりは…」
その光景を見た取り巻きのアイルランド人も悲鳴をあげて大慌てで逃げ出していった。
 
この騒ぎに野次馬たちは逃げはじめたり、さらに集まってきたりと
騒ぎは大きくなるばかりで…まったくロクな事がない。
 
 
「いったい何の騒ぎだ!!」
「ええい邪魔だ!早くどけ!どくんだ!!」
警官共のうるさい怒声と警笛の音が遠くから聞こえてきた。
 
「まずい、今度はサツがぞろぞろ引きつれて来やがったな。仕方ねぇ…もうここは逃げるしか――」
パニック状態の通りの人混みに紛れてその場を立ち去ろうとした俺はハッとして振り返った。
 
さっきまでアイルランド人にリンチされ倒れていたはずのユダヤ人はいつの間にか姿を消していた。
 
「あの野郎…礼もなしかよ。助けるんじゃなかった!!」
小さく毒を吐きながら、とにかくその場を離れるべく急いで人混みの中を走り抜けていった。
 
 

 
 
もう指が痛いですね。腕とかも、肘が痛い。。。
私パソコンで文字打つの苦手なんですよホントに(笑)
 
続きは原本を見直ししてからまた後日改めてうpする予定なので、よろしくお願いします^^///